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ガードナー研究ユニットの研究概要

視覚は心の産物です。眼から得られる感覚情報はしばしば不確実、不十分であるにもかかわらず、視覚は極めて優れた情報処理能力を持ち、眼から入るほんのわずかな感覚信号さえも驚くほど正確に捉えます。これを可能にするために脳が行っている計算とはどのようなものでしょう?ベイス決定理論の枠組みにおいて、大脳皮質は眼からの感覚入力と脳内に既に蓄えられている事前知識、あるいは推測とをどのように関連付けて知覚を形成しているのでしょうか?事前知識が、例えば課題遂行中に目の前に提示された短期的なものである場合、特定の場所や位置に関連付けられる可能性が高くなります。一方、事前知識が自然の視覚環境で長い間に渡り形成された場合、ヒトはその対象物が実際より遅く動くと知覚する傾向にあります。現状において感覚入力の解明は進んでいるにもかかわらず、事前知識についてはほとんど明らかにされていません。事前知識は脳内のどの場所で感覚信号と結合し、知覚を修正したり補足したりするのでしょうか?当研究ユニットでは、心理物理学的手法を用いた行動実験を遂行中にfMRIで脳皮質活動を計測し、事前知識がどのように知覚決定へ影響しているかを解析します。視覚システムの知識、及び行動と脳内活動を関連付ける決定理論モデルを用いて、視覚形成を行う脳内機構の数値的解明を目指します。

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